小児がインフルエンザにかかった際に、異常行動を起こすことがあります。
タミフルなどの抗インフルエンザ薬を投与された人に多いとか・・・いや、薬のせいでは無い・・・とか論争が続いてきましたが、このたび、世界的な科学雑誌「JAMA」に、あれはインフルエンザによるもので、薬のせいでは無かった・・とする論文が出されました(右図&下記)
2016年7月から20年6月までの4シーズンにわたるインフルエンザ流行期間に、テネシー州で公的医療保険制度のメディケイドに加入していた5〜17歳のうち69万2,295人の匿名化された健康記録を4年間にわたって追跡調査し分析。その間に1,230件の重篤な神経精神系事象が報告され、うち898件が神経系事象、332件が精神系事象だった。
調査期間中はインフルエンザと診断された約15万1,000件のうち、66.7%の症例でオセルタミビルが処方されていた。
重篤な神経精神系事象として最も多かったのは気分障害(36.3%)と自殺行為や自傷行為(34.2%)で、次いでけいれん(13.7%)が続いた。なお、インフルエンザの罹患期間中に限定すると、けいれんが最も多く34.1%を占めていた。
インフルエンザに罹患した子どもに神経精神系の異常が生じる割合は、オセルタミビルの使用有無にかかわらず高かった。また、罹患者のうちオセルタミビルで治療した患者では、神経精神系事象の発生率がおよそ50%も減少していたという。さらに、予防措置としてオセルタミビルを投与したとしても、発生率に変化はなかった。これらの知見から、合併症の原因はインフルエンザそのものにあると、研究者たちは結論づけた。
ということで、タミフル(オセルタミビル)が悪者では無かった・・・という結果になりました。
むしろ神経的な合併症の発生を抑制する効果があるかもしれない・・と書かれていますね。
注意すべきは、精神的な合併症の発生率はさほど変わらなかったそうですので、熱性けいれんやてんかんなどの発生率は下げるけど、自傷的な異常行動は変わらない。。ということですね。
やはり、インフルエンザにかかった子供を持つ親御さんは、注意が必要ということです。
原文を英語で読みたい方は・・・ https://jamanetwork.com/journals/jamaneurology/fullarticle/2837165 からどうぞ。

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